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神戸製鋼とミルコン・スチール 線材圧延で合弁会社

 ミルコン・スチール社のシティチャイ・リーサワットトラクン社長兼CEOは2日、神戸製鋼との間で特殊線材の圧延および販売の合弁会社を設立すると発表した。設立予定の新会社は「コベルコ・ミルコン・スチール」で、近日中に正式契約を交わし、2月中の会社設立を目指す。

 ミルコンと神戸製鋼は昨年6月に合弁会社の設立に関する基本合意書(MOU)を締結し、共同で検討を進めてきた。神戸製鋼は、ミルコンが14年に買収したタイ・スペシャル・スチール社の資産を保有するミルコン・スペシャル・スチール社が新たに発行する株式を引き受けることによって資本参加し、社名をコベルコ・ミルコンに改称する。出資比率は神戸製鋼50%、ミルコン50%。

 コベルコ・ミルコンはラヨン県にある工場で、特殊鋼と普通鋼の線材の圧延・販売を手がける。年産能力は48万㌧。すでに15年9月から普通鋼線材の製造を開始しており、特殊鋼線材は17年5月から製造を開始する予定。

 タイの自動車生産は、今後着実に拡大すると予想され、インドネシアやマレーシアといったタイ以外のアセアン諸国でも需要増が見込まれている。それに伴い、線材の需要も拡大が見込まれるため、神戸製鋼はタイでの合弁事業による線材の製造拠点設立を決定した。

 一方のミルコンは、普通線材をすでに製造しているが、特殊鋼線材の圧延のための技術を求め、戦略的パートナーを探していた。神戸製鋼にとって合弁新会社は、線材圧延では唯一の海外製造拠点となる。東南アジア地域における線材の現地供給体制が整うことになる。

 ミルコンは昨年12月に1株1・40バーツでの中間発行増資を実施し、4億2000万バーツを調達している。調達した資金は全額を金融機関からの借入金の返済に充てた。


日付 : 2016年02月08日

By : 週刊タイ経済

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