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バンコク国際モーターショー インパクトで23日開幕

 今年で37回目を迎えるタイ最大級の自動車ショーの「バンコク・インターナショナル・モーターショー」は今月21日よりムアントンタニのインパクト会議場で開催される。今年のタイ国内の新車市場を占うイベントで、売れ行きが各社の年の残り期間の販売計画を左右することになる。今年の新車市場は、最大手のトヨタなどが前年比減を予測しているが、主催者は前年を上回る来場者と予約実績を目標に掲げている。

 主催企業のグランプリ・インターナショナル社のプラチン・イアムラムナオCEOによれば、一般公開は23日~4月3日までの12日間。21日にはVIP向け、22日には報道関係者向けに公開される。今年のテーマは「No Boundaries Mobility(境界なき移動性)」。出展するのは自動車メーカー30社以上、二輪車メーカー10社以上で、ブースの数は全部で175。イベントスペースは14万平米を超え、アジアでも有数の規模。プラチンCEOは、新車購入予約とアクセサリーなどの即売を合わせ、400億バーツが支出されると期待している。

 今年のモーターショーは、各社が電気自動車(EV)、プラグイン・ハイブリッド車などの自動車の最先端イノベーションの紹介にも力を入れそう。プラチン氏は、タイの景気は良くなく、自動車業界の経営環境も悪化しているが、出展する各社にはこのイベントを浮揚のきっかけにしてもらいたいと語っている。

 15年の国内新車販売台数は79万9594台にとどまり、前年比9・3%減となった。16年にタイの景気は回復に向かうと展望されている。政府の投資予算執行の加速や民間投資振興措置、物品輸出の回復努力などのプラス材料があり、新車市場にも好影響をもたらしそうだが、世界経済の先行きには不安が残り、タイの景気も期待されるほどには上向かない可能性がある。加えて自動車市場には15年終わりの自動車物品税の改定を前にした駆け込み需要の反動もある。物品税改定で大半の車種の車両価格は上昇している。家計債務の膨張や金融機関の貸し渋りもあり、トヨタやホンダ、いすゞなどの日系各社は今年の新車市場が収縮すると予測している。トヨタの予測する16年の新車市場規模は72万台。12年に140万台を記録して以降、収縮を続けており、トヨタの見立てでは16年も新車市場は4年連続で収縮することになる。

 主催者発表によれば、メルセデス・ベンツはプラグイン・ハイブリッド車、フォードは「フィエスタ」「エコ・スポート」の限定ヴァージョンを紹介。マツダは新型CX―5を披露するほか、ホンダは新型「アコード」、新型「シビック」を出展する。二輪車ではヤマハがコンセプト・バイク「03GEN-x」を出展する。


日付 : 2016年03月07日

By : 週刊タイ経済

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