ユーザー名 パスワード
クイック検索
キーワード

日系自動車各社と意見交換 次世代自動車開発で協力要請

 アピラディ・タントラポン商業相は7日、日系自動車メーカーの経営陣を引率して首相官邸を訪れ、プラユット首相と面会した。「首相CEO対話」の第2回目となるもので、タイ国トヨタ自動車の棚田京一社長、泰国いすゞ自動車の菊池隆社長、ホンダのアジア・大洋州地域本部長の安部典明氏、日産自動車タイランドの南部一孝社長などが出席した。タイでの自動車工業の貿易・投資、事業環境について意見を交換した。

 ウィーラチョン・スコンタパティパーク政府副報道官によれば、首相は自動車各社の首脳に対し、タイへの投資を継続していることに謝意を表すとともに、政府がタイでの投資や事業運営に便宜を図るための努力を続けていくことを約束した。事業運営上の障害があれば、善処するためにもその旨知らせて欲しいと呼びかけた。あわせて政府が、エコカーやハイブリッドカー、さらには電気自動車(EV)など自動車工業を一層開発するための政策を有していることを強調した。また政府が二酸化炭素の排出削減や、エタノールやバイオディーゼルで走行可能な自動車の開発を追求していることも伝えた。

 日系自動車各社は一様に、タイを東南アジアの最重要生産拠点として位置づけていることを示した。一部のメーカーは、タイが日本に次いで最大の製造拠点になっており、今後も新モデルや最先端技術を搭載した自動車の製造を進めていきたいと説明した。棚田氏は、トヨタがタイをハイブリッド・カーの製造拠点とする計画があることを伝えた。いすゞはタイを環境にやさしいピックアップ・トラックの製造拠点とし、ハイブリッドのピックアップ・トラックを製造する計画があることを伝えた。日産はタイをEVの輸出向け生産拠点として活用する計画があることを説明した。またホンダはタイを地域レベルの研究開発(R&D)拠点と位置づけていることを伝えた。

 首相は自動車工業が政府の定めたターゲット産業10業種の1つで、次世代自動車工業を新成長エンジンに指定していることを説明。各社に協力を要請した。あわせてタイ人ならびにタイの中小企業への技術移転でも協力を求めた。


日付 : 2016年03月14日

By : 週刊タイ経済

登録