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実証設備で共同研究開発 日本製紙とSCG 木質バイオマス燃料生産

 日本製紙は、サイアム・セメント・グループのSCGパッケージング社フィブラス事業(植林・パルプ・紙)部門会社のフェニックス・パルプ&ペーパー社と共同で木質バイオマス燃料(トレファイドペレット)の生産実証設備を設置して研究開発を進める。フェニックス・パルプ&ペーパー社には日本製紙が出資しており、同社の保有する木質バイオマス資源を活用して実証生産を行う。年産規模は約8000㌧。

 日本製紙によれば、トレファクションと呼ぶ技術を用いて、比較的低温で木質バイオマスを炭化させる。通常の炭化より熱量を大幅に残すことができるという。木質バイオマス燃料は、木質バイオマスをそのままペレット化したものや木質チップに比べ、耐水性、粉砕性に優れ、エネルギー密度が高まることによる物流費低減などのメリットが期待できる。

 生産実証設備はフェニックス社の工場敷地内に設置し、原料となる木質バイオマスは近隣の植林地から調達する。来年初めより生産を開始し、日本製紙の釧路工場の微粉炭ボイラーでの混焼試験を経て、来年12月末を目処に事業化に向けた見極めを行うとしている。事業化が実現するようであれば、年産8万㌧規模のプラントを建設する計画。


日付 : 2016年05月09日

By : 週刊タイ経済

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