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鉄道貨物輸送開発で調査 豊田通商タイ内に準備室

 アーコム・トゥームピタヤーパイシット運輸相と佐渡島志郎大使は2日、鉄道貨物輸送開発調査準備室の開所式に出席し、テープカットを行った=写真。日タイが合意した鉄道整備事業での協力プログラムに沿ったもので、準備室は豊田通商(タイランド)のディンデーン通りにあるオフィス内に設けられた。豊田通商は日本貨物鉄道(JR貨物)と共同で、タイで貨物列車の実走試験を始めている。タイでは導入されていない12フィートの小型コンテナを使って運送コストなどの事業性を調査している。試験は南部経済回廊に沿ったタイ国鉄(SRT)の在来線を通じて実施しており、今年10月までに調査結果をとりまとめる。日タイはこのほか、ターク~ムクダハンの東西経済回廊の鉄道新線開発やバンコクとチェンマイを結ぶ高速鉄道プロジェクトでも協力していくことになっている。

 アーコム運輸相は、日本の国土交通省幹部との会合後の談話で、バンコクとチェンマイをピッサヌローク経由で結ぶ高速鉄道について、日本側の事業化調査の中間報告を受けたことを明らかにした。特に事業費用に関しては、投資採算に乗せるためには沿線の商業開発などが欠かせないとした。運輸省はこれを受け、運輸交通政策企画事務局に沿線の都市の将来性や市内交通網についての研究と基本計画作りを指示している。なおプロジェクト総額については、タイ側が4400億バーツと見積もっているのに対し、日本側はこれよりも900億バーツ多い額を見積もっている。この差は、バンコクのバンスー新中央駅からアユタヤ県バーンパチーの区間を他の鉄道プロジェクトと共有できるかどうかの考え方の違いによるもので、日本側は共有はできないと考えている。


日付 : 2016年06月06日

By : 週刊タイ経済

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