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9月の輸出額は3.4%増 2か月連続でプラス成長

 商業省が26日に発表した9月の物品輸出額は前年同月比3・4%増となった。前年同月比増は2か月連続。EU、中国、米国、日本を初めとする主要市場向けの輸出が上向いている。この結果、1~9月の物品輸出額は前年同期比0・7%減と収縮幅が縮小した。ピムチャノック・ワンコーポーン貿易政策戦略局副局長は、輸出が上向きつつあるのは明らかで、今年通年の物品輸出は収縮を免れそうだと述べている。

 9月の物品輸出額は194億6000万㌦で、14年10月以来の高水準となった。一方、輸入額は169億1400万㌦で、前年同月を5・6%上回った。9月の貿易収支は25億4600万㌦の黒字で、貿易黒字はこれで17か月連続となった。1~9月の輸出額は1604億6800万㌦、輸入額は1425億3800万㌦で、貿易収支は179億3000万㌦の黒字。

 9月に農産物・アグロインダストリー製品の輸出額は1・9%増となり、7か月ぶりにプラス成長に転じた。中でも生鮮野菜果物・同加工品、冷凍エビ・同加工品、飲料の輸出額はそれぞれ順に32・4%増、27・1%増、6・4%増となった。しかし砂糖、天然ゴムの輸出は収縮した。砂糖はインドネシア、ミャンマー、カンボジア向けの輸出が減少し、ゴムは中国、マレーシア、日本向けが収縮した。1~9月の農産物・アグロインダストリー製品の輸出は5・1%減。

 工業製品の輸出額はプラス成長を続けている。特に半導体・トランジスタ・ダイオードの輸出が好調で、米国を中心に需要が伸びている。9月の工業製品の輸出額は前年同月比4・2%増を記録した。半導体・トランジスタ・ダイオードは132・5%増、内燃機関は32・5%増、化学薬品は14・8%増、コンピュータ・同部品は4・6%増、機械・同部品は11・8%増となった。ただし精製油、合成樹脂、金地金、TV受像機の輸出額はそれぞれ順に21・8%、8・3%、13・2%、14・3%収縮した。1~9月の工業製品輸出額は1・3%増となった。

 9月の輸出を仕向け地別に見ると、米国、日本、オーストラリア、中国、EU向けが上向いた。中でも中国向けの輸出額は33か月ぶりの高い伸び率となった。米国向け輸出はコンピュータ、ゴム製品が伸びる一方、TV受像機、宝石、水産品の輸出は収縮した。日本向けは自動車、鶏肉調製品、機械、プラスチック製品、鉄鋼の輸出が増えている。

 ピムチャノック副局長は、最終四半期の物品輸出もプラス成長を続けると予測しており、最終的に通年の物品輸出は最低でもゼロ成長、少なくとも政府がこれより前に予測した2%減に直面することはありそうにないとしている。


日付 : 2016年10月31日

By : 週刊タイ経済

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