エネルギー政策委員会 LNG調達と施設建設を承認
国家エネルギー政策委員会(NEPC)は8日、マレーシア国営石油会社ペトロナスからの液化天然ガス(LNG)調達、LNG受入基地の建設、送ガス管料金体系、液化石油ガス(LPG)輸入自由化などの複数の事業計画と措置を決定した。天然ガス需要が増加する中、タイ国内での天然ガスの生産が細る見通しにあることを受け、PTT社が15年契約でペトロナスからLNGを調達する。NEPCの委員長を務めるプラユット首相は、エネルギー需要を満たすためには調達を増やさなければならないと述べている。
NEPCは天然ガスの生産・調達計画を定めた「ガス・プラン2015」の修正も認可している。2036年時点のガスの総需要見積もりを日量43億4400万立方フィートから同50億6200万立方フィートに上方修正した。これにともないLNG輸入量も22年時点で1350万㌧から1740万㌧に、36年時点で3100万㌧から3400万㌧に引き上げた。ガス需要と輸入量の上方修正の背景には、石炭火力発電所の建設プロジェクト遅延とタイ湾のガス田権益の新規入札の遅れがある。
石炭火力発電所の建設は、南部クラビー県とソンクラー県での計画が、地域住民や環境保護団体の反対運動に直面している。アナンタポーン・カンチャナラット・エネルギー相は遅延する2事業について、南部地方の電力供給を保障するためには、次回の同委会合までに何らかの決断を下さなければならないとコメントしている。
PTT社によるペトロナスからのLNG調達契約は期間が2017年から15年間で、17年と18年は年間100万㌧、それ以降は120万㌧を調達する。PTTはこれより前、BP、シェル、カタール石油との間でも合計で年間400万㌧のLNG調達で長期契約を交わしている。
NEPCはこの日、PTT社によるラヨン県での第2LNG受入れ基地建設計画も認可した。投資額は385億バーツ。またタイ発電公団(EGAT)によるタイ湾上での浮体式LNG受入基地の建設計画も認可した。投資額は245億バーツ。
NEPCは、LPGについても生産と販売の規制を緩和し、最終的に自由化するとした2日のエネルギー政策管理委員会の議決を追認した。エネルギー省の報道官は、輸入自由化を来年初めより開始し、国内でのLPG生産を奨励するため、精製所渡し価格はサウジア・アラムコとの契約価格連動で調整すると述べている。
このほかにも送ガス管の新たな料金体系も新規の送ガス管プロジェクトから適用する。パイプラインの供用年限を通じて固定された利益率をベースとする既存の方式とは異なり、新方式は5年ごとに修正される。
日付 : 2016年12月12日
By : 週刊タイ経済
NEPCは天然ガスの生産・調達計画を定めた「ガス・プラン2015」の修正も認可している。2036年時点のガスの総需要見積もりを日量43億4400万立方フィートから同50億6200万立方フィートに上方修正した。これにともないLNG輸入量も22年時点で1350万㌧から1740万㌧に、36年時点で3100万㌧から3400万㌧に引き上げた。ガス需要と輸入量の上方修正の背景には、石炭火力発電所の建設プロジェクト遅延とタイ湾のガス田権益の新規入札の遅れがある。
石炭火力発電所の建設は、南部クラビー県とソンクラー県での計画が、地域住民や環境保護団体の反対運動に直面している。アナンタポーン・カンチャナラット・エネルギー相は遅延する2事業について、南部地方の電力供給を保障するためには、次回の同委会合までに何らかの決断を下さなければならないとコメントしている。
PTT社によるペトロナスからのLNG調達契約は期間が2017年から15年間で、17年と18年は年間100万㌧、それ以降は120万㌧を調達する。PTTはこれより前、BP、シェル、カタール石油との間でも合計で年間400万㌧のLNG調達で長期契約を交わしている。
NEPCはこの日、PTT社によるラヨン県での第2LNG受入れ基地建設計画も認可した。投資額は385億バーツ。またタイ発電公団(EGAT)によるタイ湾上での浮体式LNG受入基地の建設計画も認可した。投資額は245億バーツ。
NEPCは、LPGについても生産と販売の規制を緩和し、最終的に自由化するとした2日のエネルギー政策管理委員会の議決を追認した。エネルギー省の報道官は、輸入自由化を来年初めより開始し、国内でのLPG生産を奨励するため、精製所渡し価格はサウジア・アラムコとの契約価格連動で調整すると述べている。
このほかにも送ガス管の新たな料金体系も新規の送ガス管プロジェクトから適用する。パイプラインの供用年限を通じて固定された利益率をベースとする既存の方式とは異なり、新方式は5年ごとに修正される。
日付 : 2016年12月12日
By : 週刊タイ経済