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原油相場が反発 ドバイ原油 18か月ぶり高値

 タイの石油業界は、OPECと非OPEC産油国の減産合意を受け、来年の原油相場は上半期に高騰すると見ている。ただし相場が上昇すれば、シェール・オイルの採算性が改善し、供給量が増えることから原油相場は上値が重い展開になりそうで、1バレルあたり100㌦を超える相場はないと見ている。

 OPECとロシアは原油の供給過剰を減らして相場を支えるため、日量180万バレルの減産で合意している。これを受け来年の原油相場は減産合意前の予測の1バレルあたり45~55㌦から55~60㌦に上昇するものと予測されている。エネルギー業界は、今後さらなる減産合意が成立するか、また減産合意をOPEC諸国が遵守できるのかどうかを注意深く見守っている。

 原油相場の上昇は、手持ち在庫の評価益が発生することになる石油会社の業績にはプラスになる。タイは石油の純輸入国だが、タイ証券取引所(SET)ではエネルギー関連銘柄の占める比重が実体経済を上回るため、原油高はむしろ株価指数の上昇をもたらす好材料になっている。

 カシコン・リサーチ・センター社(KRC)のアナリストは、来年上半期の原油相場を平均で1バレルあたり50㌦と予測している。これを超えるとシェール・オイルの供給が増えるため、この水準に落ち着くと見ている。

 タイ・オイル社(TOP)発表のデータによれば、ドバイ原油価格は12日に18か月ぶりの高値となる1バレルあたり54・04㌦をつけている。PTTの幹部は55㌦に達すれば天井感が強まり、反落するのではないかとしている。


日付 : 2016年12月19日

By : 週刊タイ経済

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