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タイ輸出入銀行調査部による 2016年の経済トレンド

 タイ輸出入銀行(EXIM)調査部が今年を振り返って、経済をめぐる十大トレンドを発表した。

[世界貿易]
 保護主義
 米国大統領選で「アメリカ・ファースト」を掲げたドナルド・トランプ氏が勝利。また英国ではEUからの離脱を国民投票で決めるなど、保護主義が台頭した。
 投資が主導する貿易
 世界貿易が振るわない中で、投資を拡大して国外に製造拠点を構築、市場進出とともに貿易を増やす戦略がとられるようになった。

[ビジネス]
 オンライン市場
 インターネットを通じた売買が隆盛の一途をたどっている。タイにおける2016年のEコマースの割合は商品・サービス売買全体の40%に達し、間もなく50%を超える見通しにある。
 フィンテック
 モバイル・バンキング、インターネット・バンキングなど新たな金融テクノロジーの役割が増え、キャッシュレス社会が近づいている。また金融機関はバイオメトリクス認証(生体認証)を使い始めている。
 シェアリング・エコノミー
 Uberなどのタクシーアプリ、カー・シェアリングなど、資源を持っていても使わない者が、それを使いたい者とインターネットを通じて結びつき、シェアリングする形態が増えてきた。
 ビジネス・エコシステム
 アップルのように各商品・サービスをあたかも生態系のように連結させたビジネス戦略で、消費者の様々な需要を取り込もうとするようになった。

[製造]
 ロボット、ドローン、自動化
 製造分野におけるロボット使用、自動化は人的資源不足を補い、生産の効率化、精確化につながる。加えて人の生活にもロボット、自動化が入り込んでおり、タイ政府は「タイランド4・0」の名で、この分野の振興を目指している。
 ゼロへの技術改革
 新技術をもって製造における廃棄物をゼロにする取り組み(ゼロ・ウェイスト)のことで、製造コストを抑制し、あわせて環境保全につなげる動きが出てきた。

[消費]
 スマート・ライフスタイル
 都市化の進展でスピードが要求されるようになった。デジタル技術を使った利便性追求ではオンラインでの料理注文、電子書籍、タクシー・アプリが普通になってきた。また家の中もスマートフォンを通じて制御するスマート・ホームが注目されている。
 高齢者向け製品
 タイ社会も高齢化が進行しており、高齢者の需要に合わせたデザインの製品が必要になっている。


日付 : 2016年12月26日

By : 週刊タイ経済

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