ファクトリンクTOPへ戻る > プラスチック押出成形 > ホッティーポリマータイランド株式会社
ホッティーポリマータイランド株式会社
樹脂押出製品(TPO・PVC等)、3Dプリンター用フィラメントの製造

 


2023年4月、来泰中のホッティーポリマー株式会社 代表取締役社長 堀田秀敏様にお話しを伺いました。


 

Q.

2011年にタイ現地法人を設立後、12年が経過しました。振返って。。

時が経つのが早いというのは、色々な時に感じますが、タイ工場設立後においても同じで、あっという間でした。特に、設立後すぐに予期せぬ洪水被害に見舞われ、その後の工場再建は大変な道のりでした。2020年からのコロナ禍の3年間、現地スタッフと直接触れ合うコミュニケーションをとれなかったことも歯がゆかったですね。そんな渦中で、ここ2年間の業績改善は明るい兆しですが、“まだこんなもんじゃない”って気持ちがあるのも事実なんです。コロナ収束で日―タイ間のビジネス往来が可能になり、今後は本社側との緊密な連携やサポートで実績を上げていけると期待しています。共に成長して、タイ工場も親会社も両方がWIN-WINになるような将来像を描いています。

Q.

押出成形と3Dプリンターの主力事業 ”二刀流”の成功の鍵は?

“お客様の問題を解決することが相乗効果を生みだす”と考えます。

我々のような押出成形業が自社でフィラメント開発、3Dプリンターの代理店から受託加工まで一連のサービスを提供できる企業が殆どないこともあり、お陰様で3Dプリンター業界の中では一目置かれるような存在になりました。
遡ること2013年、“何か新しいことへのチャレンジ”というテーマの開発会議での社内提案が事業開始のきっかけです。コア事業でコンパウンド技術を得意としていたことから“ゴムライクのフィラメント”の開発に向け配合調整を繰返し、製品化から特許取得に至りました。目的に応じフィラメントと造形の最適提案を行ってきたことで日本では3Dプリンターコンサルティング会社として認知され、多くの大手化学メーカーとフィラメントの共同開発の依頼を受けるまでに成長しました。
実は、今年4月にシリコンゴムの3Dプリンターを正式に販売したばかりです。液状の難材料を制御することは容易いことではなく実用化までに試行錯誤を繰り返しました。特徴はAIを搭載したオリジナルソフトウェアです。心臓部なので詳しくはお話しできませんが。(笑)

押出事業は業種が絞られる一方、3Dプリンター事業は医療、電子部品、食品他、多くの活用事例があり、新規参入することで会社全体のリスク分散が期待できます。繰返しになりますがお客様の問題解決が”二刀流の両立”のきっかけになると考えます。

Q.

日本国内ではSDGs実現に向けて積極的な社内活動を推進中と存じております。
活動のきっかけや製品開発への展望をお聞かせください。

SDGsが始まる前から“環境にやさしい製品を開発する“って言ってきたし17項目を読んだ時に何の違和感もありませんでした。だから自分の思いを書いて発表しちゃったんですよね。その後、新聞、業界紙が”日本の展示会でSDGsを掲げた初の企業“と取り上げたことで今ではSDGsに熱心な中小企業の社長と呼ばれてます。(笑)
毎年、社員は個人目標を掲げその活動状況を社内報で共有し浸透を図っています。最近では地元の小学校の植木鉢を回収して粉砕、それをフィラメントにして3D造形するという夢プロジェクトが好評でした。

製品開発ではスベアップに続く環境に優しい再生可能製品や生分解性プラスチックの開発を検討しています。
タイ法人ではSDGs経営浸透の可能性を視野に入れ、各方面との情報交換や展示会出展を通じて市場トレンドの情報収集を行っています。

Q.

今後のタイ、東南アジア市場を経営者としてどう捉えてますか?
設備投資を含めてお聞かせください。

タイは様々なリスクはあるが今後も有望な市場と考えています。今後は3Dプリンターで樹脂型を生産し小ロット対応のインジェクション設備の導入を検討する予定でいます。金型や少量の補用部品のニーズに対応、小ロットであれば3Dの課題点でもあった強度、精度も問題なく、スピード立上げ、コスト削減に大きく貢献できると考えます。

Q.

最後に、夢を聞かせてください。

タイ工場操業当時からいるスタッフが結構いるので、何があっても成長して“ホッティーポリマーに縁があって良かったです”って言ってもらえる企業になる、、という夢があります。また、地域の方々や子供達に愛される企業でありたいですね。


​​


本日はありがとうございました。


 

最近の更新 2023年08月22日